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そのコンテンツ、迷走してない? ブレないコンテンツ設計のポイント

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こんにちは。コンテンツディレクターの関本です。オウンドメディアを構築、運営していく過程で、

「いろいろな部署に確認をとっているうちに、あれもこれも入れることになってしまった」
「運用しているうちにやりたいことが増えて、結局何のサイトだかよくわからないことに」

というケースは多々あると思います。

特に長期で運用する大規模なオウンドメディアだと、必然的に関わる人が多くなり、いろいろな方向から飛んでくる意見(無茶振りもありますよね……)をくみとり、反映させながら進めなくてはいけません。   ibclumn_sekimoto  

最強無敵のコンテンツはありえるのか

「タイムリーでユーザーが欲しい情報であるのは大前提だけど、自社のブランド価値も盛り込みつつ、ソーシャルでも拡散するような、それでもって検索でも新規ユーザーがガンガン流入して、かつ何回でも見たくなるようなコンテンツがいいね!」

社内の意見を集約した結果、こんなコンテンツが望まれていることがわかったとします。さて、こんな最強無敵、夢のようなコンテンツって実際のところありえるのでしょうか。 スーパーマーケットを例に考えてみましょう。

・安心、安全、安くて、おいしい、栄養価の高い旬の食材(ユーザーニーズに合致した)で、
・自社で製造していて、このスーパーにしか置いておらず(自社のブランド価値)、
・人に伝えたくなるような劇的なおいしさがある or ツッコミどころのあるヴィジュアルをしている(話題性喚起)、
・夕食をつくろうとしている人が発見できるような(検索ユーザーの新規流入)、
・そして毎日食べたくなる(リピーター&ファン化)

そんな食材ってありえるでしょうか。可能性はゼロではないかもしれません。

ひょっとしたらすべてを満たす、無敵のスーパーミラクル食品が生み出せるかもしれません。が、それには莫大なコストと年月がかかるのは間違いなさそうですし、成功の保証もありません。

これはコンテンツも同じです。こんな無敵のスーパーミラクルコンテンツがすぐに生み出せるなら誰もが欲しいものです。  

 

コンテンツごとに役割を分けてみよう

コンテンツマーケティング、とくにオウンドメディアの利点は、コンテンツを複数持つことができ、かつそれをチューニングできるところにあります。

社内から出た要望をどれもくみとらないといけない場合、おすすめするのは、コンテンツごとに役割を分けてみることです。

目的ごとにコンテンツに役割を分けると、スーパーミラクルコンテンツがなくとも、各コンテンツが最適化され、目標達成に近づけることができます。

・(冷え込みの激しい日なら…)特価の豚肉と白菜を置いて鍋コーナーをつくります(ユーザーニーズ)
・その横に非常に利益率の高いPB商品のしゃぶしゃぶのタレを置きます(ブランド価値の訴求)
の詰め放題コーナーをつくります(話題性喚起)
・人通りの多い店頭で、惣菜セールを行います(新規流入)
牛乳に限りカード会員は毎日半額にします(リピーター化)

どうでしょう。とても現実味を帯びてきましたね。

こんなスーパー当たり前じゃないか! と思うかもしれません。が、コンテンツマーケティングでは意外とできていないことが多いのです。

役割を分けると、各施策がうまくいかなかった場合のチューニング方法も明確です。豚肉と白菜が売れなかったら異なるネタを扱ってみればよいですし、リピーターが増えなければインセンティブを再検討する必要があります。  

 

役割が変わればネタもライティングの手法も変わる

<コンテンツの目的設定の例>
・ブランディング
・SEO対策
・エンゲージメント
・リピート

たとえば、ソーシャルでのエンゲージメントを高めるなら、トレンドや速報性の高いネタを追いかける「ニュース」、<strong”>SEO<strong”>対策ならキーワードを解説した「辞書コンテンツ」、自社のブランディング訴求なら「レポート記事」、リピート施策なら「連載コラム」など、コンテンツのジャンルで役割を分けるのもよいでしょう。

役割によって、扱うネタもライティングの手法も必然的に変わってきますね。

目的を明確にし、関係者間でしっかり共有することで、ひとつのコンテンツにあれもこれもと盛り込んだ“迷走コンテンツ”が避けられますし、目標値も立てやすくなります。 迷走にお悩みの方におすすめです。  

 

写真:Thinkstock / Getty Images

関本美帆

大学卒業後、出版社にて雑誌・カタログの編集、ECサイトの運用担当後、2006年インフォバーン入社。
Webメディア「MYLOHAS」副編集長を経て、女性向けのソリューション案件を中心に担当。
現在、花王「マイカジスタイル」コンテンツディレクターを務めるほか、主にオウンドメディアのプランニング・運用を手がけている。