相場が知りたい方へ、WEBライティングのお値段のひみつ
こんにちは! インフォバーンの杉浦です。本業または副業でライターをやってみたい方も、コンテンツ・マーケティングでライティングを依頼したいと思っている方も、「相場っていくらなんだろう」って思ったことはありませんか? 私が紙媒体とWEB媒体とで編集者をやっていた経験から、ライティングについて「お値段」という角度でまとめてみました。
Q1.ライティングの価格を測る単位って何ですか?
A1.いくつかあります。紙媒体かWEB媒体かでその意味が大きく違います。
【紙媒体の場合】
出版社などでは主に「ページ単価」が使われています。
ページ単価は、主に取材や調査などが多く、単純に文字だけでは測れない仕事の際に用いられることが多いです。最近は、写真がメインだったり、文字の大きさが拡大傾向にあったり、予算削減などがあったりと、ページ単価1~2万円ぐらいのお仕事がボリュームゾーンではないでしょうか。雑誌媒体などでページ単価3万円以上の設定なら、高い方でしょう。
一方、「文字単価」を使うこともあります。
たとえば1ページを複数の企画で割ったような、「コーナー枠」でのお仕事の依頼などによく用いられます。雑誌では、ページごとに制作予算が割り振られている場合、面積に応じて文字数の目安を出し、それに応じて各枠の文字数が決めるため、そのような計算をされることがあるんです。
面積が狭いと、書いても数千円のお小遣いレベルにしかならないことも。ですが、雑誌記事を書けることが、ライターとしてのブランディングにつながると感じ、引き受けている方も多いことでしょう。
ちなみに文字単価を設定する場合ですが、「原稿用紙で数える慣習」の影響で、400字の倍数が目安になることがよくあります。「原稿用紙何枚でいくら」という言い方もそのひとつ。
特に、経験豊富なライターさんであれば、400字ならこのぐらい、800字ならこう書ける、1,200字ならここまで書ける……という感じで、文字数によって、文章展開の深さや広がりに対する感覚を持っていることが多いですよ。
【WEBの場合】
WEBでは、ページ単価を設定することがありますが、一概に「相場」として比較はできません。なぜならWEBページは「長さ無限大!」だからです。全く目安にはなりません。
ただし、そうはいっても、1ページで1万字も執筆するような仕事が多いかといえばそうでもないんです。スマホやパソコンなどでは、あまり長い文章を読むことは好まれません。ユーザーが興味を持っている内容なら別ですが、かなり目が疲れたり、飽きたりすると思います。
私の感覚では、WEB上で長くもなく短くもなく、ちょうどよく読めるのが800字~1,600字程度では?と思っています。2,000字を超えると、「しっかり読んだ」「内容が盛りだくさんだな」という感じがします。
ページあたりの文字量が決まっているわけではないため、WEBでは相場を測る単位として文字単価が主流となっています。紙の文字単価が数円~20円ぐらいの場合が多いため、その相場を適用することもあります。
が、しかしWEBの世界のライティングはかなり価格破壊が進んでいて、文字単価0.1円というおそろしい値付けが実在します。その場合、なんと800字書いても80円、2,000字書いても200円にしかならないんです……。
逆に、1文字に換算すると200円台になってしまうという値付けを見たことがありますが、その場合、800字で16万円。そのお値段を、胸を張って言えるのは、やはり作家さんやクリエイターさんでしょう。
ちなみに、インフォバーンでは単なるライティングの他に、取材をしたり、背景を理解するための資料を読み込んでいただかなくてはならなかったりと、他にもお願いすることが多いので、単純な文字単価でのお仕事はお願いしていません。私のような編集者出身の人間も多いので、作業ボリュームをある程度勘案しながらギャランティを相談させていただくことが多いです。
Q2.どんな種類のライティングが高額になりますか?
A2.ひと口に言うと、難易度が高いものはお値段も高いです。単にライティングと言っても、さまざまな種類があるのです。
独断と偏見かもしれませんが、今までの経験でランク付けをしてみました。
【安め】 知識がなくても、取材しなくても、時間と根性で書ける
・日本語で書かれたWEB上のネタをまとめる記事
・WEB上の海外ネタ・外国語で書かれたネタをまとめる記事
・複数の資料を組み合わせて書き直すリライト記事
【まあまあ】 文章力やヒアリング力、構成力を修練すれば書けるもの
・やってみた、体験レポート記事
・インタビュー、取材記事
【高め】 専門知識や個性、アイデア、技術を使って書くもの
・一眼レフなどで撮影したキレイな写真もあわせて納品する記事
・独自取材や調査の上で書かれた専門的な記事
・コピーライティング
・創作小説・物語、クリエイティビティの高いもの
やはり、情報としてオリジナル性が高いもののほうが価値は高くなる、というのはどこの世界でも同じだと思います。ですがこの基準も、知名度や評判によって変わってきますので、ご参考までに。
ちなみに「NAVERまとめ」は、原稿料という形ではなく、獲得したPV数で報酬を払うインセンティブという新しい考え方を導入し、一時期、話題になりました。それだけで生計が立てられる、という人は多くはないですが、手軽にはじめられるため、かなり多くの人がチャレンジされているようです。
Q3.とはいえ、WEBライターってお安いんでしょ?
A3.そんなことないです。激しい二極化が起きています。
Googleの検索アルゴリズムが変更になって以来、WEBではテキストが重要視される時代になりました。さらにニュースサイトやまとめサイトの台頭、ニュースアプリの普及、企業が保有するオウンドメディアの流行も、ライティング業務の増加に拍車をかけています。
ひと握りの人気WEBライターさんに単価の高い仕事が集中しているような状況なので、インフォバーンのようなコンテンツ制作を請け負う会社は、いつもWEBライターさんを探しています。
【ここを見てます! 高くてもお願いしたいWEBライターさん3箇条】
1) WEBでウケるネタや切り口を知っている
今旬なネタ、WEBで好まれるネタ、拡散されるネタ、検索されるネタなどを肌感で知っているライターさんは、更新頻度の高いWEBメディアからお声がかかることが多いでしょう。また、得意ジャンルを持っている方ならではの深堀りネタなどは、対応できる方も限られているというのが実情です。
2) タイトル付けがうまい、そして内容が「しっかり」している
リンクをクリックして初めて読まれるWEBの文章は、タイトルが命。さらにその先に納得の行く文章があることも重要です。リンクをたどってきてくれたユーザーをがっかりさせないためにも、下調べをしたり情報のソースを持っていたり、正確性を担保しておくことも必要です。
3)写真や行間も含めて、表現力がある
リンクをつける、太字にする、画像を挿入する、行替えを多用するなど、WEBならではのお作法で、文章の表現力を広げるのもひとつのテクニック。CMSというシステムに自分で入稿することができれば、そんな表現力のあるアウトプットもライターさんで作ることができます。最近は、スマホを駆使して動画にチャレンジする方もいらっしゃいます。
……と、ここまで読んで「え、これだけならできるかも」と思ったあなた。インフォバーン、そしてグループ会社のメディアジーンでは、全社をあげてWEBライターを大募集しています。あなたの得意分野にあった媒体やお題を選べるので、この機会にぜひチャレンジをしてみませんか? ご応募、お待ちしています!
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photo:Thinkstock / Getty Images