キヤノンMJグループの「いま」と「未来」を、"想い"とともに伝えるメディア『ミライアングル』を制作
キヤノンマーケティングジャパン株式会社
Outline
キヤノンMJグループの「いま」と「未来」を、想いとともに伝えるメディア『ミライアングル』
キヤノンマーケティングジャパン株式会社(以下、キヤノンMJグループ)は、キヤノン株式会社から販売会社として独立した後、50年以上の歴史を持つ企業です。キヤノン製品の国内マーケティング活動を行うだけでなく、広範な独自のITソリューション事業を提供し、成長してきた同社。事業を通じて幅広く強固な顧客基盤を培うと共に、PR誌発行をはじめとする広報活動により、ステークホルダーとの関係性を深めてきました。
一方で、従来のコミュニケーション施策では発信範囲が限定的で、新規顧客へのアプローチや効果測定に対する課題を感じられていました。そこで、新たな”発信基盤”となるWebメディアを構築するべく、インフォバーンに企画・制作のご相談がありました。
両社で議論を重ね、何を目的として、どのようなターゲットに、どのようなことを伝えるべきかを検討。「期待される 愛される 魅力のある会社」を目指すため、キヤノンMJグループの社名、業容の認知とともに、キヤノンMJグループのキャラクターを伝えられるようなコンテンツが必要であるとの仮説を立て、全社的なコーポレートブランディングに寄与するオウンドメディアの立ち上げを目指しました。
こうして制作を進め、「キヤノンMJグループの『いま』と『未来』を、想いとともに伝えるメディア」というコンセプトのもと、オウンドメディア『ミライアングル』を2023年10月にローンチいたしました。
クライアント
キヤノンマーケティングジャパン株式会社
制作期間
2023年1月~2023年10月
担当領域
オウンドメディア構築・運用
コンテンツ制作
プロモーション冊子制作
Concept
ユーザー課題と提供ソリューションの結節点
キヤノンMJグループは、デジタルドキュメントサービス、イメージング技術による映像ソリューション、ローコード開発、セキュリティサービスなど、非常に多岐にわたるソリューションを有しています。またお客様も、大企業から中小企業まで広範で、業種もさまざま。「誰にどのような価値を提供している会社なのか伝えづらい」という課題がありました。
潜在顧客にとっては、「人材不足」「DX推進」など自らが抱える課題の解決と、キヤノンMJグループのソリューションとを、結び付けにくい側面があります。私たちインフォバーンは、そのギャップを埋め、両者を紐づける情報発信が必要だと考えました。
そこで、「課題解決への視点」「キヤノンMJグループの今」「描く未来」の3つのステップを意識したコンテンツを通じて、「課題解決の頼れるパートナー」「キヤノングループの『共生』という理念を体現する存在」であることの理解・共感をうながしていくことをご提案しました。
「機能的価値」「情緒的価値」の双方を伝える
情報があふれる現代社会では、コーポレートコミュニケーションにおいても、ただ会社紹介や製品・サービスの機能的価値を訴求するだけでは、ユーザーの心に届きません。ビジョン、社員の姿、事業に対する想いなど、情緒的価値を持った「ストーリー」が必要です。
幅広い事業を通じたキヤノンMJグループの”挑戦”を、共感を持って理解してもらうこと。より良い未来を創るべく、情熱をもって道を切り拓く”人の姿“を伝えること。
伝えるべき価値を検討し、策定した『ミライアングル』のコンセプトは、「キヤノンMJグループの『いま』と『未来』を、想いとともに伝えるメディア」。未来に向かうキヤノンMJグループの取り組みを、そこにある「想いとともに」伝えていくことを目指しています。
Approach
テーマ×シリーズによる記事のタイプ分け
具体的なコンテンツ制作においては、ターゲットの「認知」「興味」「信頼」の各フェーズに応じた記事シリーズを展開。2024年7月現在、8つのシリーズを軸に発信を行っています。
キヤノンMJグループへの関心は薄くても、識者や著名人の話、技術トピックやビジネストレンド解説には関心が向く方。社会課題やプロフェッショナルな社員の取り組みに興味のある方。キヤノンMJグループの未来への挑戦に期待されている方。シリーズごとにコンセプトを持った記事を展開することで、読者それぞれの関心レベルに適したコンテンツを入り口に、サイトに誘導するよう設計しています。
また、シリーズだけでなく、テーマごとのタグ付けやナビゲーションを行ない、読者がシリーズを横断して記事を読み、徐々にキヤノンMJグループと関連性の高い情報に接触していく情報設計、回遊設計を行っています。
たとえば、「サイバーセキュリティ」というテーマでは
- 『3分でわかる○○』 →「ランサムウェア」とは何か、イラスト等を交えて解説した記事
- 『気になるを訊く』→ 識者がサイバーセキュリティの現状と対策を解説した記事
- 『情熱の源泉』→ セキュリティエバンジェリストとして活躍するキヤノンMJグループ社員の仕事にかける想いを伝える記事
といったコンテンツを展開し、回遊を促しています。
パーパスに沿ったビジュアルデザイン
キヤノンMJグループでは、同プロジェクトと並行して、新たなパーパスの策定に取り組まれており、2024年1月「想いと技術をつなぎ、想像を超える未来を切り拓く」というパーパスを公表されました。
同時に公表された、パーパスを視覚的にわかりやすくビジュアル化したシンボルマークは、以下のように、さまざまな「想い」と「技術」を、大きさと色の違う一つひとつの輪で表し、それらがつながり、連環し、無限大に広がっていくことをイメージしたものでした。
また、今回のサイト構築では、コーポレートサイト内に設置し、サイト共通のコンポーネントを一部で使用するオーダーがありました。そこでコンポーネントを使用している箇所とそうでない箇所でユーザー体験を損なわないよう、サイト全体で統一したUI設計を行いました。
記事のメインビジュアルは親しみやすさとコンテンツの多様さを表現するために、パーパスカラーと連動したカラフルな色をシリーズごとに設定しました。各シリーズの内容に合わせてシリーズのロゴを作成し、登場人物のイラストの描き起こしやフォントの変更など、シリーズごとに異なるデザインフォーマットを策定しました。
「編集ガイドライン」の設定と「紹介冊子」の作成
多くの編集メンバー、パートナーが関わるメディア運用では、持続的にクオリティを担保できる運用体制が求められます。そこでインフォバーンでは、最初に「編集ガイドライン」を策定し、企画の立て方、シリーズごとの編集方針、表記ルールや校閲のフローなど、詳細なガイドラインをメンバー・パートナーと共有。各記事がターゲットの関心に沿った適切な内容・表現方法となっているか、メディア方針とブレていないかなどをチェックし、一貫したコンテンツ品質を保っています。
また、これまでアプローチしてきたお客様にも『ミライアングル』の認知を広めるべく、メディア紹介冊子の企画・制作も担当しました。サイト公開前に発行していたPR誌への織り込み、お客様への配布など、オフラインでの接点も取り入れながら、同メディアの認知拡大に取り組んでいます。
Output
コーポレートコミュニケーションの中核として
「ミライアングル」は、2023年10月にローンチしました。
キヤノンMJグループにおけるコーポレートコミュニケーションの基盤となるよう、インフォバーンはパートナーとして、コンテンツ制作をはじめとするメディア運用支援を続けてまいります。
Member
プロデューサー|板倉隆一
プロジェクトマネージャー|中原清暁
Webディレクター|中川博志・岸田由里子・井上翔太
コンテンツストラテジスト|田中圭子
コンテンツディレクター|樋渡和史・青木淳
アートディレクター|新谷有加