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新しい広告の形ネイティブアドと、オーディエンスデータを使ったコンテンツディストリビューション手法 

株式会社インフォバーン ロゴ画像

4月23・25日に香港で開催された、「Publish Asia」にて登壇しました。アジア各国および、欧米のパブリッシャーが参加した200名くらいのイベントです。

発表した内容は、これからのメディアビジネスの話。

Media Business Using Big DATA

 

このプレゼンテーションでは、アドテクノロジーの台頭により、メディアのディスプレイアドの価値が下がり、メディアビジネスそのものが厳しくなったという現実。ディスプレイ広告に変わる広告として注目を浴びている、ネイティブアドついて。そして、メディアビジネスを成長させるための戦略の1つとして、メディアのオーディエンスデータを使用して配信する、新しいコンテンツ型広告形態について発表しました。

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アドテクノロジーの台頭により毀損されたメディアの収益

アドテクノロジーの台頭以降、以下のいくつかの事象がおこりました。

  1. メディアが自社のメディアのデータを自社では保有せずに他社に渡してしまい、メディア側で枠の価格や品質のコントロールが効かなくなってしまったこと。
  2. ネットワーク広告の市場が広がったことや、リターゲティングにより、良質なオーディエンスを保有しているメディアか否かにかかわらず、1インプレッションの価値が同等になってしまったこと。
  3. 中間業者が多いため、メディアが受け取る収益が極端に減ってしまったこと(かつて100%であった収益が20-50%に)。
  4. そして何より、結果としてディスプレイ広告自体の広告効果や価値が下がってしまったこと。

この状況は日本のみならず、主に欧米のパブリッシャーを中心に、グローバルに起こっています。

ディスプレイアドの広告価値が毀損された理由はいくつかあると思いますが、どのサイトを見ても自分が一度見た広告に追いかけられたり、コンテンツを読みたい・見たいと思っているのにそれを邪魔するように広告が現れたり。誰もそんな広告に共感なんてしないというのが、決定的な理由だと思います。つまり、オーディエンスが読みたい・見たい形で届けていないということです。

 

新しい広告の形、ネイティブアドはコンテンツが重要

その中で生まれてきたのが、ネイティブアドという新しい広告形態です。

オーディエンスにブランドのストーリーを伝え、共感をよび、態度変容をおこさせ共有してもらう。コンテンツマーケティングが注目されるなか、それを届けるためのディストリビューション手法として、ネイティブアドが非常に注目されています。

ネイティブアドの重要なポイントとして、秀逸なコンテンツの存在がかかせません。掲載されるコンテンツは、ただ面白いだけのコンテンツでもダメなのです。そこにはブランドのストーリーをオーディエンスが読みたいコンテンツに変えて的確に届ける、コンテキストが重要なのです。

 

オーディエンスデータの活用で読みたい人に読みたい記事を届ける

そして、そのコンテンツを届ける際に、掲載または表示する枠に自社のオーディエンスデータとコンテンツデータを活用することにより、メディアがオーディエンスに読みたいものを適切に届けることが可能になり、より高い広告効果が得られます。

インフォバーングループでは、この新しいコンテンツディストリビューションの手法として、プレミアムな一次情報メディアのオーディエンスデータを活用し、メディアの関連記事枠にコンテンツを表示させる「BrandConnect」をリリースします。

ネイティブアドは、オーディエンスが読みたいものを届けなくてはなりません。メディアの信頼があって、はじめて成立し価値がでる広告であるからです。そのためには、メディア側としてどのようなコンテンツをどのような形で掲載して届けるのか、コンシャスになる必要があると思います。

 

今田素子

同志社中学、同志社高校卒業。1989年、同志社大学経済学部卒業。1991年、イギリスの Sotheby’s にて History of Art course 修了。同年、株式会社同朋舎出版に入社。海外版書籍、雑誌の編集を行う。1994年、雑誌『ワイアード』日本版のビジネス・マネージャーを務める。1998年、インフォバーン設立。代表取締役に就任。2008年、メディアジーン設立。代表取締役に就任、現在に至る。