女ゴコロには「表」と「裏」がある!? 「共感」を呼ぶインサイトを見つけだすヒント
あなたのそのブランドメッセージ、ターゲットは「共感」していますか?
共感を呼んでいるとしたら、はたまた呼べていないとしたら、その要因は何でしょう?
仕事柄そんな自問と試行錯誤を繰り返し早ウン十年。これまで、さまざまな女性向け商材を扱う企業のマーケティング戦略設計、および女性向けメディアの運用に携わってきました、わたくしプロデューサーの中村圭と申します。今回は、そんな経験の中で感じた女性とのコミュニケーションで「共感」を呼ぶカギとなる、女ゴコロに共存する「表」と「裏」の欲求についてお話したいと思います。
本当の欲求はどこにある? 女ゴコロに共存する「表」と「裏」の欲求
女性の「共感」を呼ぶコミュニケーションの第一歩は、ターゲットの「欲求」を掘り下げインサイトを捉えること。この「欲求」を適切に掘り下げられているかどうかで、その結果は天国と地獄くらい違ってくるのではないでしょうか。
日々各世代・セグメントの女性の「欲求」を観察・分析しているのですが、昨今、そこである傾向に気づきました。それは、女ゴコロには一つの欲求の中にも「表」と「裏」があるということです。
一体どういうことか、特にその傾向が見られるSNS上の行動を例に解説しましょう。
例えば憧れのモデルのポストを見た場合。
Instagramでは、
「あー、私も〇〇ちゃんみたいに細くてスタイルよくなって、こんなワンピ着たい!」
って素直に憧れを抱いている子が、
Twitterでは、
「モデルみたいな二の腕になれるわけないーーー、マジ振袖(涙)」
って発言をしていてもはや少し諦めモードになっていたりするのです。
「〇〇ちゃんみたいにスタイルよくなりたい」と願いながらも、「振袖な二の腕」を受け入れざるをえない現実。憧れのモデルのポストに対する「痩せたい」という欲求一つとっても、ポジティブな「表」とネガティブな「裏」の2つの欲求が共存しているのです。SNSプラットフォームごとに“別人格”などと言われることもありますが、わたくしはこれをSNS以外の場所でも女ゴコロに共存する、「表」と「裏」の欲求だと考えています。
「炎上」と「共感」は紙一重! 表層の欲求に惑わされない
ターゲット女性のこのリアルな実情を把握できなければ、インサイトに刺さる切り口・文脈を開発することはできません。
表の欲求だけを見て、「人気インフルエンサー〇〇ちゃんみたいになれる! 簡単ダイエット~」なんて訴求すれば、「なわけないし、私たちがそんな文句でだまされると思ってるの!?」と反感を買ってしまう可能性もあるし、裏の欲求だけを見て、「体型管理をサボりがちなあなたに! 簡単ダイエット~」と訴求すれば、「いやいや、私だって努力してるし……」と意外にも自分ゴト化してもらえない事態に陥ってしまうことも考えられます。「表」と「裏」の欲求は、あくまでも表層的なもの。この表層の欲求に惑わされて、ユーザーとコミュニケーションしても「共感」は得られないのです。
前述したように、良かれと思ったクリエイティブが反感・炎上を呼んでしまうことって意外に多くないですか? ざくっと大きくひとくくりにして、「ミレニアル女子って~」とか「子持ちママって~」というカテゴライズで「表」か「裏」のどちらかだけに焦点を当てた文脈を形成してしまうから、良かれと思った切り口や文脈に反感を買い、炎上してしまったりするのです。ミレニアル女子にも、子持ちママにも「表」と「裏」の欲求が共存していることを理解した上で、最善の共感ポイントとなるインサイトを突けば、「ホントそれって私のこと!」というくらいドンピシャな切り口・文脈を発想できるのではないでしょうか。
「共感」を呼ぶ女性マーケティングのおともに「Women’s Heart Lab. 」
とはいえ、女ゴコロは深くて煩雑です……、そして、変わりやすい…(涙)。 だからこそ、わたくしたち「Women’s Heart Lab. 」は、自社女性メディアの運用データから、365日変わり続ける20代から40代の女性のトレンドハックを行い、企業様とともに行うマーケティング活動から女性の欲求動向をウォッチし、みなさまの女性マーケティングが最上級の「共感」を呼べるようお手伝いさせていただきます。「共感」を呼ぶ女性のためのコンテンツマーケティングについて詳しく聞きたいという方は、是非こちらからご一報くださいませ。
photo:Thinkstock / Getty Images