カンロ株式会社のパーパスビジュアルのリニューアル支援
カンロ株式会社

Outline
2024年2月からCX最適化に向けた取り組みを開始
カンロ株式会社(以下、カンロ)は菓子、食品の製造および販売を手掛ける、創業から100年以上の歴史がある会社です。カンロ飴、ピュレグミ、金のミルク、健康のど飴といった商品の製造および販売を手掛けていることでも知られています。
カンロとインフォバーンは、2024年2月から「CCXOコレクティブデザインプログラム」というプログラムを運用しています。本プログラムでは、複数の部門横断によるCXコアチームを結成。MTGを通じて最適なCX実現の達成要件を明確化し、課題の選定および達成状態を設定します。設定された課題は分科会を設け、個別に具体的な施策を実行していきます。個別の施策は月2回の「ステアリングコミッティ」で進捗を確認しつつ、CX最適化に向けた取り組みを進めてまいりました。
本プロジェクトは、ステアリングコミッティで議論を重ねる過程で、2022年に策定されたパーパス「Sweeten the Future 心がひとつぶ、大きくなる。」を表現するパーパスビジュアルのリニューアルをご相談されたのがきっかけでした。
ご相談を受けて、インフォバーンから実施施策をご提案。議論の結果、このタイミングで改めてパーパスに込められた世界観を多くに知ってもらいたいと、パーパスビジュアルのリニューアルだけでなく、パーパスの世界観が表現された動画とCM用の動画を制作。さらに音声でも伝わるようにと、ニッポン放送で時報、CM、特別番組といったコンテンツを放送することになりました。
クライアント
カンロ株式会社
期間
2024年10月~12月
担当領域
コンセプト設計
ワークショップ設計・運営
アートディレクション
広告ディレクション
Concept
製品を実際に利用している生活者の声をビジュアルに反映
パーパスビジュアルのコンセプトを検討するにあたって、日々の生活でカンロの製品を利用する人々をターゲットに設定。ターゲットを踏まえ、カンロのパーパスが実現させたい世界観を、様々な人々のリアルな日常やシーンを通じて表現したいと考えました。

誰の日常にもあるような一瞬を切り取り、日常のふとした幸せの中にカンロがあること。生活者が共感できる日常の瞬間を切り取り、リアルな表情をビジュアルで表現する。そのためには、カンロ製品を実際に利用している生活者が、どのようなシーンでカンロの製品を利用し、どのような感情になっているのかを知る必要がありました。
パーパスビジュアルに反映するシーンを選ぶヒントになったのが、カスタマーセンターに寄せられたカンロ商品を利用するお客様の声です。カスタマーセンターに寄せられたカンロ商品がもたらす心温まる瞬間や感情にまつわるエピソードを集め、カンロ社員の皆さまとワークショップを実施。ワークショップを通じて、集まったエピソードを選定し、呼び起こさせたい感情を設定し、ストーリーに仕立て、制作すべきパーパスビジュアルのイメージを具体化させていきました。なお、ワークショップにはパーパスビジュアルを制作する制作会社も参加し、制作したいイメージへの理解を深めて頂きました。

Approach
ビジュアルだけでなく動画やラジオを活用した音声コンテンツも
ワークショップを基に具体化されたシーンは「自分と向き合い前を向くきっかけに」「親子の間で『心の距離』を縮めるきっかけに」「家族との『大切な時間』を彩り、幸せを共有する象徴」「友人との『心の距離』を縮めるきっかけに」の4シーン。この4つのシーンをワークショップ後に議論を重ね、より具体化し、パーパスビジュアルに反映させました。




ワークショップで検討した内容を具体化していく過程で、インフォバーンからパーパスビジュアルの制作だけでなく動画の制作をご提案させて頂きました。検討の結果、パーパスビジュアルのリニューアルと併せて、パーパスを表現する動画とテレビCM用の動画を制作することが決まりました。
テレビCM動画は「ひとつぶの価値」をテーマに、ワークショップで選定したパーパスをシーンを基に、カンロがこれまで大切にしてきた価値と併せて、これから立ち上がる新たな価値や可能性を様々な角度から探求することを目的に発足したプロジェクト「カンロひとつぶ研究所」が始動することを伝えました。音楽は「ひとつぶの価値」にちなんで、RIP SLYMEの「ONE」をアレンジして使用。生楽器を使って動画で伝えたい世界観が音でも伝わるように仕上げました。
さらに、ワークショップで検討したパーパスを音声を通じて、広く、多くの生活者に伝えるためにラジオを活用した音声コンテンツを制作。ニッポン放送で2024年12月の1ヶ月間、23時と0時台に放送する時報CMを公開。さらに2024年12月30日(月)12時から13時の60分間の特別番組を放送。特別番組では限定CMも放送し、カンロの大切にしている価値がラジオを聴いているリスナーに届くように工夫しました。
Output
引き続き企業文化の醸成をデザインやコンテンツの力を使ってサポート
CMは2024年12月30日(月)に放送。1回限りの放送でしたが、多くの人に楽曲とともにカンロがとどけたい価値を伝えることができました。ラジオ放送前と放送後にリスナーからお便りを募集したのですが、募集期間が短かったにもかかわらず、多くのお便りを頂戴しました。
パーパスビジュアルやパーパス動画はカンロの今後社内外に展開する資料やイベントで利用されていく予定です。
インフォバーンでは、ステアリングコミッティを起点に、引き続きカンロのパーパスに基づく企業文化の醸成をデザインやコンテンツの力を使ってサポートしていきます。
Voice
ビジュアル作成にあたり、実際のお客様の声をもとにシーンを再現するご提案をいただき、深みがある心に響くデザインが出来上がりました。成果物が出てくるまでの工程も丁寧に考慮いただけて感謝しております。
カンロ株式会社 マーケティング本部 CX推進部
林 麻衣子 様
Member
プロデューサー|田中準也
デザインストラテジスト|西原雄一
アートディレクター|上野菜美子
パーパスビジュアル撮影 & 動画撮影|株式会社OVERA
代理店|株式会社ジェイアール東日本企画